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HOOKSOFT15周年プロデューサーインタビュー【後半】

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以前の記事はこちら。
HOOKSOFT15周年プロデューサーインタビュー【前半】

何周年っていうのは変わったことをやるチャンスなんです(亜佐美氏)

 

作品に宿る思い入れ
思い入れが詰まった作品!

――改めて作品の話をおうかがいしたいと思います。ユーザーさんの人気が高い作品はどれでしょうか?
亜佐美 携帯電話がヒロインになる『Like Life』ですね。新機種にすぐ替える人もいる一方で同じ携帯をずっと使ってる人もいるわけで、思い入れが詰まった物を擬人化するというのはいくらでもいい作品にできるんじゃないかと思います。

――大事にしている携帯が女の子になったと思うと、キャラに愛着が湧きますからね。
亜佐美 主人公の携帯電話が擬人化した姫子に対して「こんな子を作ってくれてありがとう」というご意見をたくさんいただきました。シナリオも姫子が携帯電話に戻る話と、人間のままでいる話を用意してそこも評価していただいてます。「HOOKも擬人化作品をまた見たい」とか、「姫子をまた出してください」という意見って今でもいただくんですよ。

――姫子がメインの作品ではないのに、すごく愛されてますね。
亜佐美 メインヒロインは人間の幼なじみなんです(笑)。といってもメインの宮里結未も最高の個性を持ったヒロインでやっぱり人気……というより本当に目立ってました。姫子とセットで『Like Life』のイメージです。昨年発売した『MeltyMoment』はらっこさんの最後の作品ということで、らっこさんキャラすべての人気投票をしています。その時は結未と姫子のふたりにナビゲーターになってもらいました。

――では、スタッフさんの中でよく名前が上がるタイトルは?
亜佐美 『Orange Pocket』です。【前半】でもお話ししましたが、この時とことんゲーム作りについて学びました。雑誌やホームページ、アンケートなどの情報を拾ったり店舗さんやお客さんに聞いたり、とにかく情報を集めました。改良を改良を重ねた結果、最初に雑誌やイベントで告知した内容と発売した作品とがまったくの別物だったんです。キャラクターも発表していましたが全部リセットしました。

――今みると時代の流れなのか、攻略ヒロインが多いですね。
亜佐美 そうですね。攻略ヒロイン7人から、コンシューマー化にあたりさらに足して総勢9人になっています。今思えば7人でも十分多いんですけど(笑)。当時はヒロインが多くないとダメかなって思って。……原画ひとりであれだけのイベントCGと販促イラストを描いたと思うと、原画の武田弘光先生には頭が上がりません。

――中でも、印象的なキャラクターを教えてください。
亜佐美 幼なじみの綾瀬ナズナですね。かなり奇抜で個性的なので、未だにHOOKSOFTにこの子を超える子はいない気がします。幼なじみがメインヒロインというHOOKSOFTの流れは、このナズナから生まれました。

――HOOK恒例、「リアルタイムクリック」も『Orange Pocket』からですね。
亜佐美 そうですね。「リアルタイムクリック(※ヒロインとの会話で主人公が返答する間の時間でヒロインの対応が変わるシステム)」はここから導入しました。僕は恋愛において会話って大事な要素だと思うんです。会話中に間ができた瞬間、しゃべりだすタイミングを考えるのがおもしろい。そこを純粋に楽しんでいただきたくて、攻略とは関係ないようにしました。

――つくづく、『Orange Pocket』の存在は大きいなと思います。
亜佐美 季節設定も、学園物に春が多いところにあえて秋を舞台にしてきれいな夕日を意識しました。放課後教室に戻ったらヒロインがまだ残っている、そしてその娘と目があって恥ずかしい。そんなイメージを出したいなとこだわってポスターを作ってもらいました。
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亜佐美 これなんですけど、黒板は右側のはずだったんですね。反転したまま刷っちゃったんです。色校正も見ていたのに、刷り上ってくるまで誰も気がつかなかったんです。それにしても反転してもクオリティが全然落ちない武田先生の画力は本当にすごいと思ってました。

――亜佐美さん、【前半】よりテンションが上がってますね(笑)。
亜佐美 当時の絵を見たらどんどん思い出してきました(笑)。『Orange Pocket』はシナリオも舞台設定もキャラの個性の出し方とかすごく考えて作った作品です。今見ると、まだ詰めが甘いなとは思いますけどね。『Orange Pocket』でゲームの作り方を決め、『Like Life』で学園モノの王道ルートを完成させました。そして『_summer』でHOOKSOFTの礎ができあがっています。

――そして15周年作品として『トラベリングスターズ』が発売されるわけですが……?
亜佐美 何周年って変わったことをやるチャンスなんですよね。5周年記念で作った『_summer』では純愛の完成を目指して、10周年記念の『さくらビットマップ』ではシステムを取っ払い純愛に特化、15周年の今作では「今まで培ってきた純愛を新しい世界で広げていこう」ということでファンタジー作品に決まりました。『Like Life』がファンタジーじゃないかと言われると微妙なんですけど(笑)。あくまでも純愛学園ラブコメの中のひとつだったので。

――『Like Life』にはファンタジー要素があるだけで、ファンタジー作品ではないですからね。
亜佐美 今度は完全にファンタジーを目指しました。ファンタジー世界を舞台に、HOOKSOFTの王道の純愛学園ラブコメが描かれるのが『トラベリングスターズ』です。今までの作品では、主人公がヒロインたちにモテる理由が納得できないと言われてたんです。『HoneyComing』では、恋愛授業という授業を通してヒロインとの恋愛を体験しました。そうなるとクラス内に他の男もいるだろうし、ヒロインが恋愛授業で主人公しか選ばないってわけにはいかないでしょと(笑)。

――言われてみればそうですね(笑)。
亜佐美 『Strawberry Nauts』では主人公が女子寮に入ってから1年後、ハーレム状態からゲームがスタートするんです。けど「この1年の間に何があったんですか?」って(笑)。僕らとしてはそこはさておき、ハーレム状態のいちゃラブを楽しんでもらいたかった。そこで今作では、モテる主人公を真剣に考えました。

――モテているのが納得の主人公なんですね。
亜佐美 みんなから尊敬され期待される主人公を突きつめた結果、日本とファンタジー世界を結ぶ男の子が生まれました。新しい関係を築くために、まず信用問題があがると思うんです。そこで主人公がある意味人質のような立場として出向し、ファンタジー世界と人間の世界を繋ぐかけ橋的存在になってもらうことにしました。どちらの立場からも信頼できる人、というのはみんなから頼られる。やった、これで自然とハーレム設定になるじゃないか! と15周年作品が動き出しました。
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亜佐美氏によって語られた15周年の思い出。そして新作『トラベリングスターズ』についてはディレクターのELMA氏にさらにくわしく話をうかがった。こちらも続けて明日お届けする予定、こちらもお楽しみに。

製品仕様

タイトル:トラベリングスターズ-Traveling Stars-
発売日:2015年8月28日予定
価格:9,250円(税抜)
ブランド:HOOKSOFT
ジャンル:ドタバタ恋愛学園ファンタジーADV
年齢制限:18禁
メディア:DVD-ROM
原画:松下まかこ/鈴平ひろ/たかやKi/うおぬまゆう/なえなえ
シナリオ:桜城なお/羽凪華/egk/夢我野迷々

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